ちゃんぶろ

30代OLの初めて子育て。娘(2017年生まれ)との日常と、たまに出てくる夫の小話つき。2018年、アメリカ生活開始!

頭蓋変形外来について③

 

 

 

東京までの通院

生後6ヶ月の娘を連れて新宿(めちゃ都会)の東京女子医科大学病院までの通院は不安だらけでした。新幹線で行くことも考えましたが東京駅での乗り換えや新宿駅からの移動、荷物の多さを考えて車で行くことにしました。

・首都高を使わず到着できた

東京、新宿というと「首都高を走る」と勝手に思い込んでいましたが通りませんでした。よく調べてから判断ですね。

・病院の地下駐車場を利用

混雑時は少々待ちます。ベビーカーや赤ちゃんの荷物が多いことを守衛さんに伝えると外来棟へ上がるエレベーター近くの駐車スペースを案内してくれました。6時間くらいは滞在するので駐車料金は数千円かかり、見慣れない料金に驚きました。

・ミルク、離乳食の用意

行き帰りのSAや病院内で昼食、夕食を済ませつつ娘も離乳食やミルクタイムにしました。

・オムツ交換

診察待ちの間、2回もうんちが出てしまった時は慌てました。オムツ替え台は女性用、男性用トイレにそれぞれあるので夫でも交換可能でした。

 

要は大人二人体制なら何とかなりました(診察終了後にどっと疲れを感じてしまい帰りの運転が心配でした)。

 

ヘルメットを被った娘の反応、変化

・ヘルメットを嫌がるか?

治療開始前、娘が嫌がったら治療を続けられないかもしれないと思っていました。

東京女子医科大学病院の外来で初めてヘルメットを被った時、全く泣かず、キョトンとした様子でした。その日は帰りの車中も、夜間もヘルメットを着けたままで翌日以降も抵抗なく被れました。1日の装着時間は20時間くらいです。

 

・見た目は?

まるぽちゃの娘がヘルメットを被るとほっぺたのお肉がキュッと寄ります。シュッとした眼は垂れ目になります。ヘルメットと外すとちょっと、あれれ?と怪訝な表情をします。どっちも可愛くて夫婦でメロメロです。

 

・頭皮トラブルは?

他施設のヘルメット装着による頭皮トラブルで小児科を受診して心ない言葉を言われた体験記を読んでいたので心配でした。頭皮トラブル等、何か問題が起こった時の診療はどうするのかなと思い質問したところ、

 

藍原先生「僕が診ますよ」

 

おっしゃった通り、全て先生が診てくださいます。

 

夏場の外出時はヘルメットを外し、屋内では空調に気をつけました。娘に合わせて室温設定し、大人が一枚多く羽織る感じでした。

ヘルメット内側に付けていたチューブタイが汗を吸収してくれました。1日4~5回、チューブタイを交換しました。

また夏場はにおいが結構気になりました。個人的にはみたらし団子のようなにおいでした。抗菌・除菌・消臭のための専用のスプレー(水成二酸化塩素水溶液ピュオロジェン)を購入し1日1、2回使用していました。かなり消臭効果があります。

 頭皮トラブルは夏場に数回ある程度、発疹(あせも?)が少し出て痒そうにしていました。藍原先生が事前にヒルドイドローション、ステロイド軟膏を処方してくれ、症状が出るとヒルドイドローションを塗布し、ステロイド外用薬はほとんど使用しないですむ程度でした。

外用薬は一度に多めに処方されるので調剤薬局で処方意図を説明する必要がありました(少し前にヒルドイドは美容目的の大量処方が問題になりましたね)。 

 
・頭の形の変化

  治療開始前の重症度分類は5。右側の額、眼、頬が突出し、耳の位置も左右で大きくずれていました。

ヘルメット装着の効果は1,2ヶ月で見て分かる程でした。装着して半年、素人目には元々の症状はほとんど分からないくらいになりました。頭の後ろを触ると少し左右差を感じられる程度です。 大泉門は指先で少し分かる程度に開いており、渡米前には治療終了できそうなので、いいタイミングで治療ができたと思っています。

 

・1歳になっての変化

力も知恵もついてきてヘルメットを自力で外せるようになりました。ヘルメットを固定しているバンドのマジックテープを剥がし、ヘルメットを持ち上げて外します。中のスポンジもつまんで取ろうとします。

マジックテープをとめた上からマスキングテープで固定してもマスキングテープを剥がしヘルメットを外します。外すことにハマるとしばらく繰り返しています。夜寝ている間はずっと被っていますが、日中は娘の様子次第で装着するようになりました。

 

・筋性斜頸の経過

生後間もない頃から頸部に大人の親指の第一関節くらいの大きなしこりがありました。新生児の小さな体からするととても大きなしこりに見えました。経過観察を続けて自然消失することが多いようですが、場合により手術適応になることもあります。こんなに大きなしこりが本当に消失するのか心配でしたが経過観察を続け生後10ヶ月でしこりは消失、徐々に左側も向けるようになり外来通院も卒業できました。

左側を見るのに、顔を横に向けるのではなく(向ける時は辛そうで)、体ごと横を向けて見ていた娘。何の支障もなく左側を見られることがとても嬉しかったです。

筋性斜頸と斜頭で右向きでしか寝られなかった娘ですが、ヘルメット装着と斜頸が徐々によくなったおかげで左側を下にして寝られるようになりました。今ではヘルメットをしていなくてもどちら向きでも寝られるようになりました。

 

治療をするか悩んでいる方へ

私達夫婦は娘の頭蓋変形症で悩み、治療を選択し、今に至りました。今後も娘のことで悩み、判断を迫られることもたくさんあると思います。夫婦で話し合い、その時の最善の、後悔しない選択ができればそれが私達家族にとって正解なのかなと思います。

頭蓋変形の記事を書くに当たり、藍原先生にご了承頂きました。

先生は

 

「親は治療法を知っていて選択しなかったのなら後悔しない。治療法を知らなくて治療ができなかったことが親は一番悔しいんです」

 

とおっしゃっていました。

先生は多忙な診療の他、学会等で頭蓋変形治療に関する発表をされています。今後、地域格差なく、どこの市区の定期健診や小児科を受診した際でも、治療の選択肢として提示されるようになればと思います。

私に出来ること・・・

娘と出掛ける際、なるべくヘルメットをして出掛けています。こんな治療があることを知ってほしい、気になったら声を掛けてほしい、そういう気持ちです。それでも今までに声を掛けられた回数は限られています。

ここに記すことで少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

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