アメリカの病院受診システムから学ぶこと
こんにちは。久々の更新になりますが、毎日充実した日々を送っています。
私が通院しているアメリカの病院で、医療システムで便利だと思ったことをまとめました。
確かに保険適応内のかかりつけ病院を見つけたり、慣れない場所までハイウエイを使って通院したり、初診までのハードルは少し高いと思いましたが、治療方針さえ決まれば後は流れに任せて通院という感じです。
情報は全てオンライン管理
血液検査結果やその評価、薬歴、受診履歴、医師・看護師からの受診結果内容のまとめ、受診後のフォローアップ連絡、支払い、予約、受診受付等、全てオンラインで確認、実施できます。
日本では病院についたら受診受付をしたり、検査結果を次回受診時に先生が報告したり、診察後に支払いの列に並んだり・・・細々したところに人手、時間がかかり、積もり積もって大きなロスになっていたんだなと思いました。時間も人力も有限、改めて思いました。
また薬剤を処方された場合には患者さんが指定した薬局へ処方データが送られます。薬局で薬剤が用意できると、その連絡が来ます。
究極な分担システム
私の婦人科通院に関して言えば、治療方針の相談や重要な診察については主治医が対応していますが、主治医でなくてもできる検査やフォローアップは他の医師や看護師が実施しています。
日本で産科通院していた頃、一応、主治医(医師名を指定して)受診をしていましたが、急な出産や処置等で主治医が遅れるような場合は、他の先生に診察してもらっていたので、主治医以外の受診に抵抗がありませんでした。
日本では主治医でないと嫌、不満、というケースがまだまだ少なくないと思いますし、責任感のある医師が自分で対応しなければ、というケースもあると思います。しかし一極集中はやがて破綻するのです。
フォローアップ受診
フォローアップ受診は仕事をしながら通院している患者さんも多いため早朝、7時~8時半までの出勤前の時間帯に行われています。土日、休日も含め、同時間でフォローアップ受診が可能です(クリスマス、他何日か祝日は休診らしいです)。
完全予約制で、待合室には数人の患者さん、ファミリーがいますが、事前にオンラインで受診受付ができるので、待ち時間は10分程度。
薬剤による副作用の有無の確認、内診等の医療行為は主治医以外の医師が行い、次回受診日を決定します。フォローアップ受診は短時間で済むので、(面倒なので)通訳を使わずに受診していますが、医師の話で分からない事があれば補助に立ち会っている看護師に確認します。ご丁寧にメモをくださったり。その場でのお会計がないため、診察後、次回予約を確認したら帰宅です。
オンラインでの相談
先日受診した後に不明な点があり、オンラインサイトから相談した時のこと。大まかな相談内容の分類で緊急性を判断された後、相談相手を選択(主治医、検査担当した医師、看護師)。主治医か看護師か迷い、最終的に主治医を選択。主治医を選択した場合には「返信には2、3営業日かかる可能性があり、緊急の場合は○○へ連絡してください」とアラートが出ました。急ぐ内容ではなかたったのでそのまま主治医宛に相談内容を送りましたが、翌朝、看護師から返信が来ていました。医師が対応する前に看護師でも対応可能な内容であれば看護師が対応する、それで解決できなければまた相談できる、素晴らしいと思いました。
日本の医療機関に導入できれば・・・
- 患者さんのデータや医療者とのやり取りが全てオンラインで確認、実施できる。
- 究極までの分担制。・・・主治医しかできない事、他の医師でもできる事、専門看護師でもできる事、その他の看護師でもできる事、等々。受け手の理解、協力が必要。
私には日本の医療システムを変えられるような力はないので、日本の医療現場でどうしたらいいのか分かりません。復職したら何ができるか・・・考えています。
とりあえず、医療に限らず、時間・人力は有限であることを意識して生活したいです。
娘がプリスクールで描いた絵。迷いのない大胆な筆遣いが好きです。毎日プリスクールから洗濯物を抱えて帰ってくるので、乾燥機が大活躍です。