保育園見学で両親を尊敬したこと
先日、娘の保育園探しで私が卒園した保育園の見学に行って来ました。
30年前にお世話になった保育士さんは園長先生になっていました。当時の思い出話や園内の様子がとても懐かしかったです。
園長先生「〇〇(私)ちゃんが見学に来るって言うから当時の写真とか文集とか見返しちゃったよ。お母さん、すっごく良いこと書いてたよ。」
約30年前、27歳にして私を出産した母は、父だけの収入ではやっていけず産後3ヶ月で私を保育園に預けて仕事に復帰しました。
当時の話を母に聞いても「お父さんの給料じゃやってけないからね~。私の給料はあんた達(私と姉)の保育園代に消えて貯金なんてなかったよ。でも何とかなると思ったんだよね」と軽く言う程度でした。
園長先生の話を思い出して母が書いたという文集内容を書き出しました。
母は生後間もない私達を保育園に預けることにとても抵抗があった。葛藤して、辛くて、悩んで。最終的に母が辿り着いたのは、「保育園に預けることは子どもの自立の手伝いになる」ということ。子どもはいつか親元を離れるし、親とは別人格。いつか自立するための手伝いを親はしているだけ。子どもを預けることは自立の手伝いになることで、悪いことではない。そう自分に言い聞かせた。
30年前といったら、育児に関しては「3歳児神話」が根強かった時代でしょうか。祖母も含め周囲は母が産後も仕事を続けることに否定的だったそうです。そのような状況で27歳の若さの母が葛藤の末にこのような考えに至り、私達を育ててくれていたことを知りとても誇らしく、尊敬しました。(私の27歳なんてまだ結婚も想像してなかった)
園長先生「連絡帳はお母さんもだけど、結構お父さんがコメントを書いてたね。今ならお父さんが書いてるうちも多いけど、当時はほとんどお母さんだったよ。」
母曰く、文章を書くのが苦手で連絡帳のコメントは父に書かせてたと。書かせた母、書いてた父、凄い。
園長先生の話を母にしたところ、「そんなこと文集に書いたかな?全く記憶にない」と言っていました。当時は必死だったんだと思います。
今、私は親から自立できているかと言われたら自信がありません。子育てのことでも頼りっきりです。こんな両親みたいに成長できるのかも分かりません。
改めて孫と触れ合う両親を見ると、30年前に出来なかった子育てを孫を通して思い返し、楽しんでいるように思えました。
また見学予約をしたところで30年前の文集や写真を見返した園長先生も凄いですし、そうした資料が残っていること自体凄いと思いました。こんな保育園と一緒に娘の自立を手伝っていけたらいいなと思いました。