出産で学んだこと
備忘録として周産期のことを書き留めました。
出産
どうしても夫の立ち合いがしたくて計画出産をした。
出産予定日の前日、母に「毎日行ったほうがいいよね?」と言われた私は、「毎日なんて来なくていいよ、だってお産って病気じゃないし何だかんだみんな出産してるし」と言った。
後に母に謝った。
結果から言うと分娩中に産道を切開。
出血量もあり止血に時間がかかった。
麻酔がきれた後は切開部位の激痛と筋肉痛、40度の発熱に襲われた。
激痛で鎮痛剤を飲んでもほとんど眠れず、翌朝起きるとパジャマまで出血。
夫より先に母に連絡し、洗濯をお願いしてしまった。
出血の影響で貧血になり、足は象状態、顔は真っ白。
血腫もできてしまい、ドーナツクッションにはしばらくお世話になった。
ぽよりんは
産前の健診では特に異常は指摘されなかったが分娩時の負担がありNICUへ。
入院中、他のママさんのように自室で赤ちゃんのケアをすることはできなかった。
他のママさんが赤ちゃんのケアをしたり、看護師さんにケアの仕方を教わっているママさんのグループを見るのが辛かった。
入院時に渡されたクリニカルパス。
入院日に沿って授乳の練習、沐浴、夜間付き添い、検査予定等々書かれているが、私はクリニカルパスの予定より1日遅れ、さらに1日遅れ…どんどん焦り、不安が募っていった。
ぽよりんにも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
私の精神状態を心配して看護師さんは出来る限り、ぽよりんのケアをさせてくれたし教えてくれた。
数日の入院だったけど、とてもとても長く感じた。
そして私だけ先に退院。
ぽよりんを置いて帰るのは本当に心が壊れるくらいの思いだった。
ぽよりんのベッドに「ママ退院」と書かれたのを見て泣いた。
入院中、漠然とした不安感に襲われ、何度も泣いた。
たぶんホルモンバランスもあったんだと思う、精神的におかしくなっていた(実母もそう言ってた)。
NICU
退院後は毎日NICU通い。
鈴ノ木ユウ先生の『コウノドリ』。
産休に入ってから読み返した本。
その中で、NICUに入る赤ちゃんの親はNICUの扉を開けるのも勇気がいる、とあった。
本当にその通りだった。
毎日何度もNICUに通ったが、毎回扉を開ける時は「急変していたらどうしよう」という不安、緊張と「きっと昨日より良くなっている」という早く会いたい気持ちだった。
ちょっとしたぽよりんの変化、モニターの音にドキドキした。
ぽよりんは徐々に軽快し退院できた。
一緒に帰れることが嬉しくて、新生児期の寝不足育児も、大泣きも(寝不足でしんどい時もあるけど)愛おしくて仕方なかった。
最初はか弱かったぽよりんは今では月齢体重の上限をオーバーするくらい元気に育ってます。
最後に
『コウノドリ』を読んでいて、どこか別次元の話と思っていた。
でも、妊娠、出産、周産期は安全、安心なんてない。
妊娠、出産は病気じゃないけど安全、安心って訳じゃない。
健診で問題なくても、病院や本人の心構えが準備できていても、何があるか分からない。
妊婦には相当の負担がかかっているし、いったん出血したら大出血になる可能性だってある。
次の妊娠・出産を考えるに、今回の経験を通じて「次は大丈夫」ではなく、「何があるか分からないから覚悟をもって臨もう」と思った。
そして、こんな大変な時期に私を支えてくれた夫や家族、日々成長しているぽよりんに感謝。